植物の生育に必須不可欠の元素が16種類ある。植物の生育促進と収量増大のために、植物の生育に必要な元素を外部から人工的に与える必要がある。これら植物に利用できる形態の必須元素を含有する資材は肥料と呼ばれる。
肥料成分の中に、窒素、りん酸、加里は多量必須元素と呼ばれる。カルシウム、マグネシウム、硫黄は中量必須元素、ホウ素、マンガン、鉄、亜鉛、銅、モリブデンは微量必須元素と呼ばれている。
肥料取締法で規定される肥料が13種類に分類され、国への登録銘柄数が約20,800件(2018年)にも達している。ただし、これらの肥料がその含有する元素により窒素系肥料、りん酸系肥料、加里系肥料、その他の中・微量元素肥料、2種類以上の窒素・りん酸・加里系肥料を混合する複合肥料、有機肥料の6種類に分けることができる。
本篇は、よく使う肥料の種類、成分と性質、用途、施用上の注意事項などを説明する。
窒素系肥料
りん酸系肥料
加里系肥料
その他の肥料
複合肥料
緩効性肥料
養液栽培肥料
有機肥料