管理人より

 このページに掲載される「国際化学肥料ニュース」は、管理人がインターネット、各国の紙媒体から収集した化学肥料に関するニュース等を要約し、日本語に訳したものです。
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4月の国際化学肥料ニュース

* 4月17日、インドIPL社は尿素の落札数量と落札価格を公表した。決定された購買数量120万トン、そのうち60万トンはイランと中東湾岸品、残りは北アフリカとヨーロッパ品である。

* りん安の国際取引が活発になった。4月9~15日の1週間にインドがサウジアラビア、ロシアとヨルダンから計22万トンDAPの輸入契約を締結した。価格がすべてCFR420ドル/トンである。また、インドネシアKujang社は4月13日に1.8万トンDAPの入札を行った。南米ではアルゼンチンがモロッコOCP社から4万トンMAPを購入し、さらに3.3万トMAPの入札も行っている。一方、ブラジルでは通貨安と農産物価格不振の原因で、今年1~3月の肥料輸入量が急減した。特にMAPとDAPの輸入量が55%減少し、化成肥料輸入量も67%減少した。従って、MAPのCFRブラジル価格が418~423ドル/トンまで下がった。

* パキスタン政府は2018~2019年度(2018年7月~2018年6月)の肥料補助金制度を発表した。補助金が今年度と同じで、変動がない。
 一方、パキスタン政府は予算赤字と外貨不足の原因で、再来年度から化学肥料補助金制度を撤廃することを考えている。その代わりに農家の負担増を減らすために化学肥料にかかっている消費税を引き下げることもセットで行う。但し、結論が出ていない。

* 4月中旬から中国側と国際加里メジャーとの2018年塩化加里輸入基本契約に関する交渉が始まった。加里メジャー側は50ドル/トン以上の値上げを要求し、中国側は値上げ幅を20~30ドル/トンに抑えるよう抵抗している。

* 中国窒素肥料工業協会の最新資料によれば、2017年窒素肥料生産量(N換算)が8.6%減の3820.5万トン、尿素プラントの年間平均稼働率58%、尿素実生産量が13.8%減の5337.1万トン。窒素肥料消費量が4.4%減の3276万トン、そのうち尿素の実消費量が8%減の4886万トン。化学肥料プラントの廃棄によりアンモニア生産能力が約400万トン、尿素生産能力が約380万トン削減された。一方、窒素肥料の輸出量が24.2%減の554.6万トン(N換算)、輸入量が10.6%増の24.1万トンである。
 但し、窒素肥料の価格上昇で、尿素の工場平均出荷価格が24.6%高く、企業が大幅増収した。業界全体の売上総額が15.4%増、純利益が38億人民元の黒字で、2016年の98億人民元赤字から回復した。

* イスラエルICl社は2017年第4四半期及び2017年全年の業績を公表した。10~12月の加里肥料生産量130万トン、販売量150万トン。また、りん鉱石採掘量110万トン。加里肥料の価格上昇で、10~12月の純利益が484%増の1.55億ドルに達した。
 2017年の業績について、加里肥料生産量477万トン、販売量504万トン、りん酸肥料生産量209万トン、販売量229万トン、年間純利益3.64億ドル、2016年の1.22億ドル赤字から回復した。

* 4月18日、オーストラリアSalt Lake Potash社は開発中のGoldfields Salt Lakes SOPプロジェクトについて、三菱商事のオーストラリア子会社との間に販売依頼契約を締結したと発表した。契約によれば、三菱商事オーストラリアはGoldfields Salt Lakesから産出された硫酸加里の50%以上を輸出販売する権利がある。Salt Lake Potash社はGoldfields Salt Lakesの鹹水を原料に生産能力5万トン/年の硫酸加里を建設する計画である。

* 4月3日、インドIPL社が尿素入札を公表した。応札締め切りは4月10日、入札結果発表は4月17日、予定購入数量が未定であるが、5月28日まで船積み出港という条件である。今年インド側の尿素入札はこれで2回目である。

* 4月10日、インドIPL社の尿素入札には応札件数20件、応札量180万トン。最低応札価格はCFR西海岸259.97ドル/トン、CFR東海岸264.9ドル/トン。最低応札の尿素はイラン産である。IPL社は応札者との交渉を経て、4月17日に落札者を公表する。
 インド今回の尿素入札は国際市場の尿素市況への影響が弱い。特にバルト海から輸出されるロシア産尿素は小幅の値下げが続いていて、4月中旬のFOB価格が220ドル/トンまで低下した。また、中東や北アフリカ産尿素も4~5月のFOB価格が235~250ドル/トンの価格帯に推移しているだろう。

* 先月インドは2018~2019年度の肥料補助金が確定されてから、DAPの輸入商談が再開された。すでに自由契約の形でCFR421~425ドル/トンの価格で中国、ロシアとサウジアラビアから11.5万トンDAPの輸入が決定した。また、GSFC社が6万トンDAPの入札を行っている。
 また、モロッコOCP社との間に第2四半期の粗りん酸輸入に関する商談が進行中で、今月末までの契約を目指している。インド側は第一四半期より40ドル高いCFR720ドル/トンを提示している。但し、OCP社は50ドル/トン以上の値上げを堅く要求し、契約の締結が難航している。
 4月18日の最新情報によれば、モロッコ産粗りん酸について、インド側がCFR720ドル/トンを提示し、モロッコ側が760ドル/トンを堅持した。双方の隔たりが大きく、合意まで時間がかかりそうである。

* モロッコOCP社はアフリカスーダン政府の7.5万トンDAP入札に落札したと発表した。落札価格はFOB400ドル/トンである。

* 中国りん酸肥料と化成肥料工業協会の発表によれば、2017年中国りん酸肥料生産量が1.3%減の1640.7万トン(P2O5換算、以下同)、そのうち高濃度りん酸肥料(DAP、MAP、重過リン酸石灰など)が0.6%減の1535.4万トン、低濃度りん酸肥料(過リン酸石灰、熔りんなど)が10.7%減の105.3万トン。りん酸肥料業界全体の売上が5.7%増の4792.7億人民元(約760.7億ドル)、利益が33.3%増の180.4億人民元(約28.6億ドル)、利益率が2.1%である。

* ロシアのEurochem社は2017年の業績を公表した。化学肥料販売量が0.4%増の1347万トン、その内訳は尿素263万トン、硝安157万トン、MAP129万トン、DAP90.7万トン、化成肥料267万トン、ほかにUAN、塩化加里など。化学肥料の市況が好転したため、粗利が11%増の17.9億ドル。

* アメリカのMosaic社は2017年の業績を公表した。売上高が3.5%増の74.1億ドル、為替の変動、フロリダ州Plant Cityりん酸肥料工場の閉鎖など、純利益が1億720万ドルの赤字である。
 また、Mosaic社は2018年世界のりん酸肥料(MAP、DAP、重過リン酸石灰、化成肥料)の需要量が6890~7090万トン、加里肥料(塩化加里、硫酸加里)の需要量が6550~6750万トンと予測し、いずれも2017年より微増である。

* 昨年末に完成したロシアEurochem社のUsolskiv加里鉱山は稼働率が順調に上がっている。今年の塩化加里生産量が45万トンと計画する。一方、建設中のEurochem社のVolgakaliv加里鉱山は今年夏季に完成する予定で、秋から生産開始し、年内の塩化加里生産量が13~14万トンと予測している。

* 4月11日、ルウェーYara社とドイツBASF社が共同でアメリカテキサス州Freeport市に建設しているアンモニア工場が完成した。当該工場が年間アンモニア生産能力75万トン、投資額6億ドル、Yara社とBASF社はそれぞれ68%と32%の株式を持ち、生産されるアンモニアもその比率で分け合う。Yara社はアンモニアを北米の工業と農業関係者に販売し、BASF社は自社のポリカプロラクタム合成に使用する。