管理人より

 このページに掲載される「国際化学肥料ニュース」は、管理人がインターネット、各国の紙媒体から収集した化学肥料に関するニュース等を要約し、日本語に訳したものです。
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7月の国際化学肥料ニュース

* 中国税関の速報によれば、6月の中国化学肥料輸出量が27.0%増の246.3万トン、金額としては27.1%増の7.53億ドル。一方、6月の化学肥料輸入量が55.1万トン、金額としては1.64億ドル。1~6月の化学肥料輸出量が15.2%減の958.6万トン、金額が2.7%減の26.3億ドル。化学肥料輸入量が19.1%増の555.8万トン、金額が27.6%増の15億ドル。

* 中国の化学肥料産業が厳しい状況に陥っている。今年上半期の化学肥料生産量、消費量及び輸出量が大幅減少した。中国国家統計局のデータによれば、1~3月の化学肥料生産量(N、P2O5、K2O換算、以下同)が11.1%減の1306.9万トン。そのうち窒素肥料が12.4%減の853.1万トン、りん酸肥料が7.2%減の338.7万トン、加里肥料が12.8%減の113.6万トン。
  一方、1~3月の化学肥料消費量が7%減の1355.5万トン。そのうち窒素肥料が8.1%減の788.3万トン、りん酸肥料が4.2%減の292.5万トン、加里肥料が7%減の273.1万トン。国内化学肥料価格が高騰し、販売量の減少の最大要因となっている。6月18日現在の化学肥料卸価格が昨年同期より13.77%高くなり、そのうち尿素の卸価格が18.13%、DAPの卸価格が6.21%、塩化加里の卸価格が10.39%、NPK化成肥料の卸価格が8.26%とそれぞれ高くなっている。
 輸出輸入についても、1~3月の化学肥料輸出量(実物量)が22.3%減の383万トン、そのうち尿素76.3%減の29.5万トン、DAP15.7%減の64.9万トン、MAP29.6%減の33.8万トン、化成肥料33.2%増の30.5万トン。1~3月の化学肥料輸入量が2.7%増の333万トン、そのうち塩化加里4.4%減の274.2万トン、化成肥料47.5%増の37.2万トン、尿素8.6%減の4.7万トン、硫酸加里103.3%増の1.8万トン。

* 先週、インドRCF社の4万トンDAP入札結果が発表された。最低応札価格CFR434ドル/トンで、インド側の予定価格(CFR430ドル/トンまで)を超えた。RCF社によって入札自体がキャンセルされた。インドは来年3月までに約250万トンDAPを輸入する計画であるが、実現されない恐れがある。

* 7月第1週にりん安の取引が盛んに行っている。取引数量が約40万トン、そのうちインドだけで約25万トンを占める。ほかに、チュニジアのGCT社が2か所に3.5~3.7万トンのDAPの輸出契約を締結し、中国も東南アジアにFOB420ドル/トンでDAPを輸出した。パキスタンがCFR425ドル/トンで中国から4.6万トンDAPを購入した。アメリカのMsaic社が南米にFOB420ドル/トンで1万トンDAPを輸出し、ロシアのEuroChem社もブラジルにCFR440ドル/トンで粒状MAPを輸出した。ウルグアイも2万トンMAPの輸入を決めた。
 この様子から7月のりん安価格が高めで推移し、8月も安定する見通しである。

* モロッコのOCP社はインドとの間に第3四半期の粗りん酸基準価格を決定した。CFR758ドル/トン(100%P2O5換算、以下同)で、第2四半期のCFR720ドル/トンより38ドル/トン上がった。

* オーストラリアはメキシコに3.5万トンMAPを輸出する予定である。船積みは7月中旬。これはオーストラリア今年度2回目のりん安輸出である。近年、オーストラリアはりん鉱石の開発とりん酸肥料の生産に力を入れて、2020年以降りん安の輸出国を目指している。

* ノルウェーのYara社はロシアのUralchem社とAcron社との間に7月の塩化加里FOB価格257~258ドル/トンを合意した。一方、ロシアのAcron 社はFOB270ドル/トンでエジプトのOCI社に1.1万トン塩化加里を輸出した。

* 先月末、エジプトの尿素メーカーAbu Qir Fertilizer社が行った尿素の販売入札について、開札した結果、応札価格がFOB小粒尿素260ドル/トン、大粒尿素280ドル/トンしかなく、Abu Qir Fertilizer社の予測より大幅下回る。Abu Qir Fertilizer社は「納得できない」とのコメントを発表したが、キャンセルするか否かが決定されていない。

* 噂によれば、インドは7月15日頃に新しい尿素購買入札を行う予定である。数量未定、8月31日までの船積みという条件である。7月末までにイラン産尿素の在庫量が20万トンあり、8月の生産量を入れると、30万トン以上の供給能力がある。従って、インドの尿素入札にはイラン産廉価尿素の独壇場になる可能性が高い。

* ロシアのAcron社は6番目の尿素工場を完成し、試運転に入ったと発表した。それに合わせて2100万ルーブル(約34万ドル)を投資して、尿素硝安液肥(UAN)13万トンの生産設備を新設し、尿素硝安液肥(UAN)の生産能力を140万トンに拡大する。

* アルジェリアのSomiphos社は来年から新しいりん鉱山の開発とりん安工場の新設を行うと発表した。新鉱山のりん鉱石生産能力600万トン、りん安工場の生産能力300万トンと計画している。完成時期と投資額は未発表。

* 6月20日、インド政府はアメリカ産りん酸に対する輸入関税を倍にして20%とすることを発表し、当日発効する。これはアメリカがインド産鉄鋼とアルミの輸入に関税をかけることに対する対応措置である。2016年インドがアメリカNutrien社から25万トンりん酸(P2O5換算、以下同)を輸入し、2017年も17.2万トンを輸入した。アメリカから輸入したりん酸は主に化学品の製造に使用される。

* オーストラリア政府のアンチダンピング委員会の発表によれば、オーストラリアのCSBP社、Orica Australia社、Queensland Nitrates社などの申請により、中国産スウェーデン産及びタイ産硝安に対してアンチダンピング調査を開始する。