管理人より

 このページに掲載される「国際化学肥料ニュース」は、管理人がインターネット、各国の紙媒体から収集した化学肥料に関するニュース等を要約し、日本語に訳したものです。
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6月の国際化学肥料ニュース

* 3月から尿素の国際相場が上がり続いている。その理由はアメリカの厳しい制裁で、廉価のイラン産尿素約200~300万トンが国際市場に出回らないこと、中国の環境検査による尿素生産コストと輸出価格の上昇、インドの立て続く尿素入札など、国際貿易に供給できる尿素の数量が不足しているためである。3月初めに比べ、6月中旬の尿素価格が約30~40ドル/トン上がった。
 また、インドが6月26日に再度尿素の国際入札を行う予定で、7月初め開札、8月上旬まで納品という噂がある。事実とすれば、尿素の国際価格がさらに上がる見通しである。

* 6月4日、ロシアのEuroChem社はブラジルMinas Gerais州Araguari市にBB肥料工場を完成し、生産開始したと発表した。生産能力は6000トン/日、これはEuroChem社がブラジルに3か所目の肥料工場である。
 6月7日、同じEuroChem社はロシアのKingiseppに建設しているアンモニア合成装置を完成し、稼働始めたと発表した。当該プロジェクトは2015年から着工し、投資額10億ドル、アンモニア生産能力100万トン/年、ヨーロッパ最大のアンモニア合成装置である。生産量の75%は自社窒素肥料工場とリン安工場に供給し、残り25%は外販である。

* オランダのOCI社は中東アブダビ国家石油(ADNOC)と協力して、窒素肥料輸出商社を合弁で設立すると発表した。持ち株の割合はOCI社が58%、ADNOC社が42%、UAE(アラブ首長国)産尿素の輸出を担当し、世界最大の尿素輸出商社になる。

* 6月第1週のりん安市況が弱気である。東半球では、インドは2件計10万トンDAPの購入を契約した。KIT/IFFCO社がCFR359ドル/トンで5万トン、NFL社もCFR355~359ドル/トンで5万トンである。また、NFL社がCFR350ドル/トン台で10万トンDAPの入札を望んでいる。パキスタンは中国から4.5万トンDAPをCFR370ドル/トン未満の価格で輸入することを契約した。また、中国はFOB350~353ドル/トンでフィリピンに8000トンDAPを輸出した。
 西半球では、ブラジルはモロッコからCFR370ドル/トンで15万トン、ロシアからCFR367ドル/トンで8000トン粒状MAPを購入した。アルゼンチンもモロッコから8万トンMAP/DAPを購入した。りん安の国際市況が暫く不振から抜けない見通しである。

* 中国税関の速報によれば、2019年5月中国の化学肥料輸出量が35.2%増の246.4万トン、金額23.9%増の7億ドル。一方、5月の化学肥料輸入量113.6万トン、金額3.62億ドル。