管理人より

 このページに掲載される「国際化学肥料ニュース」は、管理人がインターネット、各国の紙媒体から収集した化学肥料に関するニュース等を要約し、日本語に訳したものです。
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2月の国際化学肥料ニュース

* カナダのNutrien社はインドのりん酸メーカー兼商社CIL社との間に2026年第1四半期のリン酸契約をP2O5換算で30日間のクレジットでCFR1,290ドル/トンにすることを合意した。これは、CIL社がヨルダンのJPMC社と間に合意した2025年第4四半期の価格と同じである。

* サウジアラビアのMaaden社はアフリカのタンザニアにCFR価格715ドル/トンで3.5〜4万トンDAPを販売し、3月初旬に出荷予定である。12月に東アフリカへのCFR価格700~707ドル/トンより上がった。

* カザフスタンのりん酸塩メーカーKazphosphate社は2025年主要製品の生産量が大幅に増加した。その業績報告書によれば、2025年のMAP生産量が前年より58%増の75万トン、飼料添加剤のりん酸三カルシウムの生産量が前年より41%増の2.4万トン、過リン酸石灰などを含めて、2025年りん酸肥料生産量が過去最高の140万トンに達した。また、生産基盤の発展と生産品目の多様化を目的として、Tarazに年間80万トンの硫酸工場、Zhanatasに年間100万トンのMAP工場の新設が進んでいる。

* インドネシア政府は2026年最初の尿素輸出許可状を発行した。140万トン尿素輸出許可状は全量国営Pupuk社の子会社に配分される。Pupuk社の子会社はすでに販売入札を行うことができる状態になっているが、Kaltim社は最先に販売入札を行うと予測される。最新の統計データによれば、インドネシアは2024年に150万トン、2025年1~11月に計152万トン尿素を輸出した。

* サウジアラビアのMaaden社はインドにFOB 680〜685ドル/トンで5.5~6万トンDAPを販売する。2月第2週に積込、週末にインド東海岸に到着する予定である。この取引は2025年7月サウジアラビアとインドとの間で締結された長期オフテイク契約のもとで行うものである。

* ノルウェーのYara社は2025年第4四半期と年間の営業業績を発表した。2025年第4半期はアンモニア生産量174.1万トン、尿素生産量120.9万トン、硝酸塩150.4万トン、NPK化成肥料158.4万トン、すべて前年同期より減少しが、年間を通じて、増産増収となる。2025年の年間アンモニア生産量が1.5%減の707.3万トン、尿素生産量が3.3%増の474.4万トン、硝酸塩生産量が1.5%増の603.1万トン、NPK化成肥料生産量が1.1%増の641.6万トン、尿素、硝酸塩、NPK化成肥料、硝酸カルシウム、UAN(尿素硝安液肥)、加里、りん酸塩製品を含むすべての肥料販売量が4.1%増の2380万トンに達した。2025年の総売上高が12.8%増の157億1500万ドル、EBITDAが45.8%増の27億5400万ドル、純利益9146.7%増の13億7200万ドルである。

* インドと世界の大手加里会社との間に行っている2026年塩化加里輸入基本契約は順調に進み、2月中に締結する見通しとなった。大手加里会社はCFR価格354~356ドル/トンを提案したが、インド側のIPL社は拒否して、2025年基本契約の349ドル/トンと同じ価格か最大2ドル上がることを要求している。
 インドの2025年塩化加里輸入量が7%減の290万トン、国内販売量が12%増の230万トンであったが、十分の在庫があり、契約を急ぐ必要のない立場である。

* 中国りん安の輸出が政府の規制によりほとんど停止されたことを受け、中国以外のりん安を求める動きが活発になった。サウジアラビアのMaaden社は2月にFOB665~670ドル/トンでヨーロッパに4万トンDAP、CFR668~669ドル/トンでインドに6万トンDAP、Maaden社とSabic社はCFR695~700ドル/トンで南米に7.5万トンDAPを販売した。また、モロッコのOCP社はCFR720ドル/トンでブラジルに数件のMAPを販売し、CFR750ドル/トンでタイにDAPを販売した。ほかにロシアはブラジルを除く南米向けに2.5万トンMAPと1.5万トンDAPを販売した。

* 中東産油国は石油と天然ガス精製の副産物硫黄の価格をさらに引き上げた。アブダビの国営Adnoc社は2月のインド亜大陸向けの硫黄公式販売価格(OSP)を530ドル/トンに設定することを発表した。この価格は1月の520ドル/トンより10ドル上げた。
 また、カタールの国営Qatar Energy Marketing社は2月のカタール硫黄価格(QSP)を1月の517ドル/トンから3ドル上げて、520ドル/トンにした。
 クウェートの国営硫黄生産会社KPCも、2月のクウェート硫黄価格(KSP)を520ドル/トンに設定し、1月のKSPより4ドル上げた。

* ブラジル税関の速報によれば、2025年ブラジルの塩化加里輸入量1370万トン、2024年の1410万トンより3%減少したが、依然世界1位の塩化加里輸入国である。

* 2月7日、インドRCF社は新の尿素国際入札を発表した。2月18日締切りと開札、予定購入数量は東海岸70万トン、西海岸80万トンの計150万トン、3月31日まで船積みという条件である。これは2026年インド初の尿素国際入札である。

* 2月第1週(2~8日)の尿素国際相場はインドの新しい尿素国際入札への期待とアメリカの強い需要を受け、大幅に上昇した。東半球では、カタールQatarEnergy社は9日に締め切った尿素販売入札に3月納品の大粒尿素に対してFOB480ドル/トンの入札を受けた。オマーンでは5月納品の尿素にはFOB470ドル/トンでの商談が決めた模様。また、東南アジア産大粒尿素のFOB価格が490ドル/トンに上がった。
 西半球では、エジプト産大粒尿素のFOB価格が500ドルを突破して、505ドル/トンになった。ナイジェリアDangote社はFOB455ドル/トンで3万トン大粒尿素を販売した。アメリカのFOBNola価格が450ドル/ショートトンになり、大粒尿素のCFRブラジルも470~475ドル/トンに上昇した。

* バングラデシュの国営BCIC社は2月9日に締め切った3万トン標準りん鉱石(32%P2O5)の入札にモロッコ産りん鉱石のFOB160ドル、船賃63.4ドル/トン、ヨルダン産りん鉱石のFOB222.5ドル、船賃35ドル/トンの応札を受け、モロッコ産りん鉱石(CFR223.9ドル/トン)を受けた模様。なお、昨年第4四半期のモロッコ産りん鉱石のFOB価格中間値が177ドル/トン、ヨルダン産りん鉱石のFOB価格が159~182ドル/トンであった。

* カナダのKarnalyte Resources社はサスカチュワン州WynyardにあるWynyard 加里プロジェクトのフィージビリティ・スタディ最新版を提出し、70年の鉱山寿命と高い経済性を確認したと発表した。また、最大株主のインドGSFC社と戦略的オフテイク契約を締結して、インドおよび北米における加里需要の増加に対応する。計画されているWynyard加里プロジェクトの第1フェーズでは年間生産能力67.5万トン、第2フェーズと第3フェーズではそれぞれ年間生産能力75万トン、完全稼働になれば、年間生産能力217.5万トンとなる。ただし、今後の開発は、加里価格の変動と資金調達により変動することもあるという。

* モロッコの主要港での悪天気により、OCP社のリン酸塩生産と輸出は妨げられている。Safi港での硫黄荷揚げが困難となり、リン酸の生産が妨害されている。Jorf Lasfar港からのりん酸肥料輸出も悪天候による遅延が続いている。Jorf Lasfar港はモロッコのリン酸肥料輸出の主要港で、悪天候のため1月20日以降船舶の入港と出港が休止している。港湾当局は出荷再開の予定日を2月7日にすることを発表した。ほかにOCP社はSafi港での飼料用リン酸塩の出荷に混乱があり、Casablanca港での混雑が飼料用リン酸塩および可溶性MAPコンテナの輸出に支障が出ていることを発表した。

* ブラジルの肥料会社Massari Fértil社とMorro Verde社は1月30日に事業の合併を発表した。合併は、企業間の株式交換を通じて行われ、Massari Fértil社は新社の支配権を保持する。
 Massari Fértil社はサンパウロ州Salto de Pirapora市に本社を置き、年間120万トン以上の肥料および鉱物添加剤の生産能力を有している。Morro Verde社はミナスジェライス州Pratápolis市に本社を置き、鉱物の探査/開発と流通を主業としている。合併後の新会社の生産能力はNPK肥料の年間300万トンで、3年後には年間500万トンに拡大する可能性がある。