管理人より

 このページに掲載される「国際化学肥料ニュース」は、管理人がインターネット、各国の紙媒体から収集した化学肥料に関するニュース等を要約し、日本語に訳したものです。
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12月の国際化学肥料ニュース

* 大手加里メーカーの減産姿勢により、粒状塩化加里は値上げが続いている。11月8日現在、CIFアメリカNew Orleans価格が11月末より3ドル/トン高くなり、247~257ドル/トンとなった。ブラジルのCFR価格も280~285ドル/トンであるが、ロシアのUralkaly社は2018年1月ブラジル向けの粒状塩化加里について、CFR295ドル/トンを提示している。
 また、ヨーロッパ市場でも粒状塩化加里が年初の230~245ユーロ/トンから10月末に260~265ユーロ/トンに上昇し、来年1~3月にはさらに5~10ユーロ/トンの値上げを見込んでいる。東南アジアのタイとベトナムは現在CFR280~290ドル/トンであるが、来年1~3月に295ドル/トンを超えると予測している。

* 中国国家統計局の速報によれば、10月の中国化学肥料生産量542.7万トン(純N,P,K換算)、昨年同期より6.4%減である。窒素肥料、特に尿素生産量が12.6%減、りん酸肥料生産量が0.2%減、加里肥料生産量が4.2%増である。

* 中国税関の速報によれば、2017年10月中国の化学肥料輸出量が18.3%減の197万トン、金額5.29億ドル。硫安、塩安、MAP及びNP化成肥料の輸出が大幅に増えたが、尿素とDAPの輸出減に叶わなかった。一方、10月の化学肥料輸入量が18.6%増の83万トン、金額2.12億ドル。主に塩化加里の輸入増である。

* 中国政府が国内化学肥料の大幅な値上げに対して、メーカーに出荷制限や生産調整を通して価格を吊り上げる行動が許さないと警告を発した。但し、専門家は値上げの根本的な原因は環境検査など政府の規制で設備の稼働率が落ちて、生産量不足にあると指摘している。

* りん安価格の上昇が止まらない。1月出荷のサウジアラビア産DAPのFOB価格が400ドル/トン、モロッコ産DAPのFOB価格が410ドル/トンの模様。また、オーストラリア産DAPのCFRパキスタン価格が425ドル/トンに達し、アメリカ産DAPのFOBタンパー港は385ドル/トン、ロシアもFOB375~385ドル/トンでヨーロッパ―にMAPとDAPを輸出している。
 但し、DAP最大の輸入国インドでは、政府の補助金制度では、CFR410ドル/トンが限界で、それを超えると輸入商社が赤字となる。従って、インド側はりん安の輸入を減らす動きがある。

* 中国国内の尿素が高値で持続しているため、中国商社が外国から廉価の尿素を輸入する動きがある。12月には中東オマーンから2船計5万トン尿素を広東省に輸入することが確認された。CFR価格は235~240ドル/トンといわれる。また、ロシアから約6万トン尿素の輸入契約も締結された。イランとの間にも尿素の輸入に関する商談が行っている。中国の厳しい環境検査及び天然ガス不足により、12月8日現在、尿素メーカー104社の稼働率が47.38%しかなく、来年春季の尿素不足の恐れがあり、外国からの輸入でも採算が取れる見通しとなった。

* 中国加里肥料業界協会の統計データによれば、2000~2015年の間に中国加里肥料生産能力の年間増加率が17.3%で、2017年8月現在の資源型加里肥料生産能力1125万トン、その内訳は塩化加里803万トン、硫酸加里287万トン。2016年塩化加里生産量752.1万トン、硫酸加里生産量239.4万トン、硫酸加里苦土生産量29.2万トン、カナダ、ロシア、ベラルーシに次ぎ、世界第4位の加里肥料生産国となった。

 

2017年化学肥料ニュース